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2012年11月 ニューヨーク旅行記:ヴィレッジ・ヴァンガード

本記事は、ニューヨークのジャズクラブ Village Vanguard(ヴィレッジ・ヴァンガード)に行った時の話です。関連記事として、本家サイトの『BLOOMINT MUSIC』に Bill Evans(ビル・エヴァンス)の紹介記事を書いたので、そちらも合わせてご覧ください。

せっかくニューヨークまで行くならやっぱりジャズを堪能したいと思い、出発前にインターネットで検索。やっぱり無難なのは Blue Note(ブルーノート)だけど、なんかベタすぎるし、東京にもあるし。どのジャズクラブに行こうか悩み散らかしながら検索を続けていると、Village Vanguard があることを発見しました。ヨーロッパ派の私は、ニューヨークどころかアメリカすら一生行くことはないと思っていたので、アメリカのどの街にどんなジャズクラブがあるかなんて一度も考えたことがありませんでした。だから Village Vanguard がニューヨークにあるってことも分かってなかったのでした。

Bill Evans が大好きな私は、「ここしかない!」と思ってライブスケジュールを調べてみることに。すると、毎週月曜日の夜は Vanguard Jazz Orchestra(ヴァンガード・ジャズ・オーケストラ)の演奏が聴けるということだったので、その場で迷わず月曜日に予約を入れちゃいました。

Vanguard Jazz Orchestra とは、1966年にニューヨークで結成されたジャズ・オーケストラ・バンドです。同年2月から現在まで50年近くにわたり、毎週月曜日の夜に Village Vanguard で演奏を続けているそうです。2000年には AFIM賞、2004年と2009年にはグラミー賞でそれぞれ「ベスト・インストゥルメンタル・アレンジメント賞」「ベスト・ラージ・アンサンブル・アルバム賞」に輝きました。50年近くも毎週月曜日に演奏してるなんて、しかもグラミー賞も受賞してるなんて、すごいですよね。

ということで、Bill Evans の面影を求めて Village Vanguard へレッツゴー!!!





その前に……

Bill Evansと Village Vanguard の関係について軽く紹介したいと思います。Bill Evansを代表する2つの作品『Sunday at the Village Vanguard』と『Waltz for Debby』。この2枚は、今から約52年前の1961年6月25日、まさにこの Village Vanguard にて録音されたものなのです。

まだ名前がほとんど知られていなかった Bill Evans。そして、このとき録音されたものがジャズの歴史に残る名作となることなど知る由もない観客。そんな観客のおしゃべりやグラスの鳴る音までしっかり入ってます。歴史的名盤となる生演奏を前に、ベラベラとおしゃべり(苦笑)



Sunday at the Village Vanguard




Waltz for Debby






そんな Village Vanguard は、ニューヨーク・マンハッタンの 14 Street Station という駅から徒歩2~3分のところにあります。ニューヨークの地下鉄は東京の一部の駅と同様、出入り口を間違えると大変な目に遭います。1、2、3番線のほうで降りないとビックリするくらい遠くなるので気を付けてください。

チケットの予約は Village Vanguard の公式サイトからできますが、チケット代の他に4ドルの予約手数料が掛かります。もちろん予約なしで当日いきなり行っても、席さえ空いていれば入れます。どれだけ混んでるものなのか見当もつかなったので、私は念のため予約することにしました。満席で入れなかったら、泣くしかないからね。

Vanguard Jazz Orchestra の公演時間は21:00と23:00スタートの2回から選べたので、旅の疲れがあることを考慮して21:00の回に申し込みました。料金は25ドルで、予約手数料と合わせて29ドルでした。この時は歴史上類を見ないほどの超絶円安(1ドル=78円)だったので2,300円程度でしたが、逆に超絶円安だと3,500円くらいですね。

予約の有無に関わらず席は先着順とのことなので(えっ!)余裕を持って開演一時間前の20:00に着くように行きました。お店の前に着くと、すでに並んでる人たちがチラホラ。

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そして入場! ドキドキ!

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公式サイトには先着順って書いてあったけど、結局私よりも早く並んでいた予約なしの人たちよりもいい席に案内してくれました。なんと、一番前の特等席です! しかもピアノの真後ろ! ピアノをやっていた私にとって、これ以上の神席はありません!

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ピアノは STEINWAY(スタインウェイ)でした。1台あたり1,000万円以上するピアノの最高峰です。私もイギリスで音楽留学をしていた頃、学校では STEINWAY を弾いていました。本当に素晴らしいピアノです。結構音が響くのでレコーディングには不向きだと言われていますが、個人的にはその響きも味になって良いと思います。何よりこのピアノそのものが尊い芸術作品なのです。

デジカメのレンズが汚れていたようで、上に貼った写真は指紋がベタベタついてる感じで汚いですね(笑) iPhoneで撮影した下の写真のほうがキレイに見えるんだけど、STEINWAY の文字が写ってなかったので両方載せてみました。

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ご覧の通り、壁には Bill Evans をはじめとする Village Vanguard にゆかりのあるミュージシャンたちのポートレートやら楽器やら、様々なものが展示されていました。

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それからドリンクを注文。アメリカのビールといえばバドワイザーだけど、せっかくなのであまり日本では見かけないものを注文しようと思い、メニューの中からチョイスしたのがこちらの「サミュエル・アダムズ」というビールです。有名なものなのかもしれないけど、あまりビールに詳しくない私は初めて見ました。

ラガーって書いてあるけど、色や味は思いっきりエールでした。深みのある茶褐色で、めちゃくちゃ苦くかったです。苦いほうが好みだからちょうど良かったんだけど、でもこれ、ほんとにラガーなのかしら?





そうこうしているうちに、1人、2人とバンドメンバーが集まり始めました。

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すごく狭くて、ぎゅうぎゅう詰めになっている様子が写真からも伝わるかと思います。なんといっても、このピアニストとの距離! ピアニストの方に頼まれて、ちょっとこちらのテーブルを引いてスペースを作ってあげたほどです(笑)

演奏がスタートする頃には超満席になってました。ネットでの予約は手数料が取られるけど、旅行で他に予定が詰まってたり、道に迷ったりして会場に着くのがギリギリになることもあるかと思うので、無駄なリスクを負いたくない慎重派の人は予約しておいたほうがいいと思います。またいつでも来れるってわけじゃないからね。

そしてなんと、私の隣りに座っていた方も日本人でした。客全体の中でアジア人は私たちだけでしたが、最前列に日本人が並んじゃうなんて、どんだけ気合いの入った国民なんでしょう(笑) その方は60才くらいの男性で、ものすごくジャズに詳しく、壁に貼ってあるポートレートについて色々と教えてくれました。ジャズファンの方はマニア化する率が98%くらいですからね。私のようなライトなジャズファンはかなりマイノリティだと常々感じています。いろんな話を楽しく聞いているうちに、開演時間の21:00になって演奏開始!



もう!!!!!



なんなの!!!!!



(*´Д`)=зはぁ♥



管楽器が一斉に鳴り響く迫力! ドラムやベースから感じるスウィング! そしてピアノ!!! ピアノの方、ごいすーー!!!

今までもジャズ・ピアニストにはたくさん直接お会いしてきたし、数々の目ん玉飛び出るほどの素晴らしいプレイを拝ませてもらってきたけど、このピアニストの方はナンバーワンかも。ジャズって基本のコードに沿って即興演奏するものなので、本人のセンスがものすごく出るんですよね。もちろんテクニックも重要ですが、やっぱり差をつけるのはセンスだと思います。

このピアニストの方、Michael Weiss(マイケル・ワイス)さんという方なのですが、軽いタッチなんかは本当に軽やかで心が躍るし、速弾きもすごいし、指を見ていると瞬きするのを忘れてしまうほどテクニック面でも素晴らしかったです。そして選択する和音が本当にハイセンスで。リズムも絶妙な裏拍子でガンガン攻めてくるし、完全に圧倒されました。シンコペーションの神様なんじゃないかと思った。

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トロンボーンもうまかったなー。私も小学生の頃にトロンボーンやってたんだけど、「トロンボーンであんなプレイができるんだ!」ってビックリした。見えないくらいのスピードでスライドさせるし、いろんな息の吹き方をするし。ソロパートも釘づけになりました。トロンボーンって決して主役を張れるような楽器ではないと思ってたけど、あの方たちのプレイを見て思い直しました。

トランペットもサックスも、みんな本当に上手だった。グラミー賞を受賞してるバンドに向かって「上手」だなんて失礼かもしれないけど、他に適切な言葉が思い浮かばない。とにかく本当に上手でした。不協和音が満載の曲とか、どれだけ音感が優れていたらこんな曲が書けるんだろうって思った。天才ってこういうことか!

バンマスさんが「ワン、トゥー、スリー、フォー」とカウントするとき、完全に身体の中に次の曲のグルーヴが入り込んでいる感じで、そのカウントを聴いただけでも興奮するし、当たり前だけどあまりにピッタリと全員の演奏が合うところも鳥肌が立った。

演奏中は写真撮影・録画が禁止だったので、YouTubeで見つけた Vanguard Jazz Orchestra の動画を貼ります。この動画は2008年前のもので、ピアニストは別の方です。





続いては、2009年にドイツで行われたライブの動画をどうぞ。Michael Weissさんピアノの音色に、胸が高鳴ります。この動画はジャズファンの皆さん、そして音楽好きの皆さんに、絶対に観てほしいです。Michael Weiss、バンザイ!





こうやって世界中にお呼ばれしている Vanguard Jazz Orchestra の皆さんですが、去年の4月には日本でも公演したそうです。演奏がとても素晴らしかったので、「日本に帰国したらAmazonでCDいろいろ探してみよう」と思ってたら、ライブの最後にバンマスさんが「CDが欲しい方はバーカウンターで売ってます」と言うじゃないか!

ところがバーのおばちゃんに聞いたら、結構売り切れてて、2種類しか残ってませんでした。しかも Village Vanguard での演奏を収録したアルバムは無くて残念。でもせっかくなので、記念に2種類とも買いました。去年の東京公演(写真右)とスタジオ・レコーディング(写真左)の2枚です。なんでニューヨークまで来て東京公演のCD買ってるのかって話だけど。

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素晴らしい生演奏をたっぷりと1時間も堪能して、気分も最高潮! 本当に行って良かったです。Bill Evans の名盤2枚が録音されたこの Village Vanguard に来れたこと、そしてグラミー賞クラスの素晴らしい生演奏が聴けたこと。最高!

ニューヨーク旅行の初日にはハーレムの教会でゴスペルを堪能し、2日目にはジャズを堪能し、2日連続で素晴らしい音楽に触れることができるなんて。こういう瞬間のために普段がんばって働いてるんだなーって思います。これからもがんばって働いて稼いで、いろんな場所に旅行に行ったり、いろんな芸術に触れていきたいなって思います。






The Way - Music of Slide Hampton




Forever lasting: Live In Tokyo




Monday Night Live At The Village Vanguard


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