2017年07月

映画『ショーシャンクの空に』を観て

私にはあまり映画を観る習慣がありません。映画館に行くのは多くて年に3~4回。ひどいと1度も行かない年もあります。DVDも借りたりしません。それでも一生心に残る大切な映画というのはいくつかあって、そういう映画は何度も繰り返し観てます。例えば『ラブ・アクチュアリー』とか『モダン・タイムス』とか。

だけどAmazonプライムの会員になったら多くの映画が観放題になったので、家で映画を観る機会が増えました。年会費3,900円で(月あたり325円!)いろんな映画が観放題、いろんな音楽が聴き放題、いろんな本が読み放題になります。ほかにも「お急ぎ便」が無料で使えるなど様々な特典があって超お得です。30日間の無料体験を試してみたところ、気に入って正会員になりました。



これまでAmazonプライムで観た映画は以下の通り。
  • スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
  • モネ・ゲーム
  • パフューム ある人殺しの物語
  • フル・モンティ
  • 新しい人生のはじめかた
  • キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
  • タイピスト!
  • 31年目の夫婦げんか
  • カルテット! 人生のオペラハウス
  • ミッドナイト・イン・パリ
  • マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
  • 英国王のスピーチ
  • イエスマン “YES”は人生のパスワード
  • 10日間で男を上手にフル方法
  • 愛しのローズマリー
  • ある日どこかで
  • バーレスク
  • マンハッタン

なんとなく私の好みが分かったかと思います(笑)ダイナミックなアクション映画はとことん苦手で、ラブコメとかヒューマンドラマが好きです。このほか、韓流ドラマも2つほど観ました。

ちなみにこの中には過去に観たことのある映画もあれば、初めて観た映画もあります。私は歌手クリスティーナ・アギレラのファンなので、『バーレスク』は映画館でも観たし、サントラCDも持ってます。『ある日どこかで』は中学生の時以来に観ました。でも『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』とか、かなり有名なのに初めて観たというものもあります。

私は超有名な映画ほど観たことがない傾向があって、いつか観てみたいとは思いつつ、特に機会もないので一生観ないで終わるかもって思ってました。だけどAmazonプライムのおかげでそういう映画を手軽に観られるようになったので感謝しまくってます!

で、今回観たのはこの記事のタイトル通り『ショーシャンクの空に』です。これまた超有名な作品ですね。かなり多くの人は観たことがあるのではないでしょうか。1994年にアメリカで公開されたということで、もう23年も前の映画なんですね。この『ショーシャンクの空に』がAmazonプライムで観れるのが今月いっぱいだったので、慌てて観ることにしたんです。そうそう、Amazonプライムで観れる映画は定期的に入れ替わるのです。

そして『ショーシャンクの空に』を観た結果、感想を書かずにはいられなくなってしまったのでした。観たことのある人に向けて書くので、観たことがない人が読んでも意味が分からないと思います。また、ネタバレ満載なのでこれから観るつもりの方は今すぐこの画面を閉じてください。せっかく盛大なオチとカタルシスが待ってる映画なので、それを先に知ってしまうとおもしろさが半減してしまいます。同様の理由で、Amazonのレビューなどにも目を通さないことをお勧めします。


shawshank.jpg


まず、私はこの映画の前知識は完全にゼロという状態で観ました。刑務所を舞台にしているということも知りませんでした。あと、私は映画を観る時や小説を読む時はなるべく心を無にして深読みをしないようにしています。「もしかしてこの後こんな展開になるんじゃないか?」とか考えるよりも、何も考えずそのまま受け取ったほうが、どんでん返しなどで素直に驚くことができて楽しいからです。

だからこの映画でも、アンディが脱獄した時は本当に驚きました。レッドとの会話の中で「ホープ(希望)を持ったら自殺する」っていうのもあったし、自分の無実が証明できそうな「ホープ」を失ったアンディが「縄を用意した」なんて、完全に自殺に向かう流れだったから。

だから脱獄したと分かった時というのは、映画を観ていてこれまでにないくらいのカタルシスを感じました。そして刑務所長の悪事を暴く時も「ざまーみろ、バーカ!」と画面に向かって声が出ちゃいましたよ(笑)こんなにスカッとする映画は久々に観ました。でも刑務所長が自殺したのだけ、ちょっとしっくりこない。捕まって刑務所に入ってほしかった。

ところでこの映画では、アンディが殺人を犯したのか犯してないのか、実は最後まではっきりとは描かれていません。アンディが捨てたと裁判で証言した銃も見つからなかったし、真犯人の話を聞いたというトミーの証言も裏が取れたわけではないです。アンディの無実を信じるか信じないかは、観る側に委ねられています。

というか、たぶんそこがポイントではないんですよね。もちろん本当に無実なら、あんな刑務所に20年も入れられたのはあまりにも不幸です。だけどもし無実でないとしても、刑務所でアンディの身に起こったあらゆる出来事が許されるのかと言ったら、そんなことはありません。殺人を犯した者であれ、そうでない者であれ、十分な精査がされない裁判、囚人同士や刑務官による暴行、悪事を働く権力者など、社会問題のひとつとして考えることが大事なのではないかと思います。

あと、この映画はレッドの視点で描かれているので、基本的にはレッドが見たものや聞いたものをベースに物語が進みます。もちろんトミーが殺されたシーンなど例外はありますが、だいたいがレッドの視点で話が進みます。だからアンディの心の中までは読めません。本当に殺したのか殺してないのか、そこはアンディにしか分からないし、私たちにも分からないように、レッドにも分からない。アンディを信じるか信じないかは、その人次第なのです。

私としてはアンディは無実だと思います。それはレッドがアンディと過ごす中でなんとなくそう感じてきたということもあるし、トミーの話も整合性があるし、アンディからも自分自身を信じているような感情が伝わってくるからです。自分が無実だという真実を知っているからこそ、20年も壁を掘り続けることができたのではないかと。

だいたいもしアンディが実際に殺していたとしたら、「アンディというサイコパスが脱獄してメキシコで幸せに暮らしました」というお話になってしまい、この映画が伝えたいメッセージもぼやけてしまうと思います。私はこの映画が伝えたいメッセージは「ホープ」だと思うので、自分が無実であるという自分だけが知っている真実を誇りに、自由の身になることを密かに計画しながら「ホープ」を胸に精神を保ってきた、そんな男の話なのではないかと思うのです。

カタルシスを最大限に与えるため、悪者がとことん悪く描かれているのもとても映画的で良かったです。中途半端にリアルに「人間とは良い面と悪い面の両面性がある」なんてするより、悪者が分かりやすく悪いほうが「ざまーみろ!」とスッキリしやすいので。ボッグズや刑務所長のいい部分とか見えちゃうと、変に同情しちゃってスッキリできないですからね。

とは言っても主役のレッドとアンディは両面性があるというか、レッドは殺人を犯した人だし、刑務所内で調達屋もやってるし、アンディは刑務所長に逆らえないとは言え悪事に加担してるし、っていうか悪事に加担しながら裏で色々と画策してたし、主役2人が「善良で極めて健全」な人間ではないので、そこはいい感じでバランスが取れてるなーとも思ったり。

要はリアルの人生だって、自分や自分と近い人のことは良い面も悪い面もある複雑な人間であることは分かってるけど、敵対してる人はとことん悪者だと思ったりしますからね。「敵対してる人のいい面もいっぱい知ってる」みたいになったら、もうその時点で敵対心も薄れちゃうし。だからそういう意味では人物描写が結構リアルなのかなって思った。

一番好きなシーンはラスト、レッドが無事にアンディを見つけたところですかね。あそこが描かれてなかったら「あの2人はちゃんと会えたのかな?」ってモヤモヤしてたと思うんで、最後までちゃんと描いてくれて良かった。そのあと2人がどう生きたのかは別にもう良くて、刑務所で静かに築いた友情がちゃんとまた巡り会えたところでオチがついて良かった。

アンディが無実かどうか信じるのはその人次第って書いたけど、レッドもアンディのことを信じたし、アンディもレッドが信じてくれてることを信じた。そこにお互い「ホープ」を持って、ちゃんとその思いがお互いに伝わって、また出会えた。当時の社会問題、人間の抱える闇などを織り交ぜながら、スカッとさせるカタルシスを提供してくれるヒューマンドラマ、そんな映画でした。星5つ!



ショーシャンクの空に [DVD]


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